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【コラム】休んでも疲れが取れないのは、なぜか
こんにちは、健美堂の松田です。
「しっかり寝たはずなのに、朝から体が重い」「週末に休んでも、月曜にはもうだるい」。そんな“抜けない疲れ”のご相談は、季節を問わず絶えません。検査では大きな問題が見つからないのに、疲れだけが居座る——。今日は、その背景を東洋医学がどう見ているかを、できるだけかみくだいてお話しします。

なぜ、休んでも疲れが取れないのか
検査で「異常なし」と言われても、疲れやだるさが続くことはあります。東洋医学では、疲れを「気力が一時的に落ちた状態」ではなく、体を支える“もとになるもの”が足りていない状態として捉えます。
そのもとになるものが、気(エネルギー)・血(栄養)・うるおい・温める力。このうちどれが足りていないかで、同じ「疲れ」でも、出方も、整え方も変わります。だから「とにかく休む」「栄養ドリンクで補う」だけでは抜けきらないことがあるのです。
東洋医学が見る、疲れの「5つの背景」

ざっくり分けると、抜けない疲れの背景には次の5つがあります。いくつかが重なることも少なくありません。
- エネルギー不足(気虚) 少し動くとすぐ疲れる、息切れ、めまい。疲れのいちばん基本になるタイプ。
- 胃腸の弱り(脾気虚) 食が細い、お腹が張る、軟便、むくみ。食べたものを力に変える働きが落ちている状態。
- 気血の不足(気血両虚) 顔色がさえない、立ちくらみ、眠りが浅い、物忘れ。女性は月経のあとに強く出やすい。
- うるおい不足(陰虚) やせて疲れる、午後のほてり、寝汗、口の渇き。
- 温める力の不足(陽虚) 冷える、気力がわかない、汗をかきやすい。
自分がどれに近いか——それを手がかりに整えていくのが、東洋医学の考え方です。
「疲れ」を放っておくと
疲れは、体からの早めのサインでもあります。足りないものを補わないまま走り続けると、眠りの浅さ、食欲の落ち込み、気分の落ち込みなど、疲れ以外の不調を一緒に連れてくることがあります。「気合いが足りないだけ」と片づけてしまう前に、体の声として一度受け止めてあげてください。
受診の目安 強い倦怠感が続く、体重が減る、発熱や寝汗を伴う——そうした場合は、背景に別の病気が隠れていることもあります。まず内科などの受診をおすすめします。鍼灸は、医療と並行して体を整えるお手伝いです。
今日からできる、ひとつの工夫
あれもこれも、とがんばる必要はありません。まずはひとつ、胃腸をいたわること。疲れているときほど、冷たいもの・脂っこいもの・食べすぎは胃腸に負担をかけ、かえって“力に変える働き”を鈍らせます。
温かいものを、腹八分目で。よく噛んで。それだけでも、エネルギーの作られ方は変わってきます。足の疲れには、膝のお皿の下から指四本ほど下、すねの外側にある「足三里(あしさんり)」をやさしく押すのも、昔から知られた手当てです。
おわりに
疲れは、「気合い」の問題ではありません。気・血・うるおい・温める力——どれが足りていないかを見極めて、少しずつ整えていけば、体は応えてくれます。健美堂では、脈診・舌診でその方の背景を確かめながら、その人に合わせて整えていきます。
疲れの背景をもう少し詳しく知りたい方は、倦怠感・慢性疲労のページ もご覧ください。タイプごとの特徴を、もう少していねいにまとめています。