【季節の養生】晴明・春の土用・穀雨――ゆらぎやすい春の体調を整える東洋医学の知恵
【季節の養生シリーズ】
晴明から春の土用、そして穀雨へ――自然のバトンと、心と体の整えどき
なんだか気が張って眠れない、
目が疲れる、鼻がムズムズする――
そんな声が増えてくるのが、春の「晴明(せいめい)」の頃です。
2025年の晴明は4月4日から4月20日ごろまで。
自然の光が安定し、草木が芽吹き、春が本格化する時期。
東洋医学では「肝」の働きが高まり、ストレスやアレルギー症状、
目や鼻のトラブルなどが出やすくなるとされています。
☀️【晴明の養生】〜「肝」をいたわり、巡りを整える〜
この時期に出やすい不調:
・イライラ、気が張って眠れない
・花粉症・PM2.5などによるアレルギー症状(目・鼻)
・頭痛・肩こりなどストレス型の不調
養生のポイント:
・朝の光を浴びて体内時計を整える
・春菊、セロリ、柑橘類など香りのある食材で「気」を巡らせる
・あさりやしじみで「肝」の血を補う
・夜はスマホを早めに手放して、目と脳をクールダウン
春の陽気とともに、心身をゆるやかに巡らせていきましょう。
【春の土用】〜季節の切り替えに、ひと呼吸〜
晴明の次にやってくるのが、「春の土用(どよう)」。
2025年は4月17日〜5月4日ごろまでがその期間です。
この時期は「肝」から「脾」へのバトンタッチのような時期で、
季節の変化とともに、心身にも揺らぎが生まれやすくなります。
【春の土用の不調と養生】
出やすい不調:
・胃もたれ、便秘や下痢(消化器の不調)
・倦怠感、やる気が出ない、眠気
・感情の浮き沈み、小さなことで落ち込む
養生のヒント:
・小豆、山芋、かぼちゃなど「脾」を助ける食材を
・消化にやさしい食事(豆腐・温野菜・おかゆ)を意識
・スケジュールを詰めすぎず、“空白の時間”をあえて予定に
・湯船にゆったり浸かってリセットする時間を
「がんばる」よりも「ゆるめる」ことが、土用の養生です。
【穀雨】〜春のしめくくり、雨が恵みと湿気を連れてくる〜
「穀雨(こくう)」は春の最後の節気。
2025年は4月20日から5月5日まで。春の土用と重なる時期です。
五穀を潤すやさしい雨は、田畑にとっては恵みですが、
湿気として私たちの体に影響を与えることも。
【穀雨に出やすい不調と養生】
出やすい症状:
・胃腸の重さ、膨満感、足のむくみ
・梅雨の前ぶれのような重だるさ、集中力の低下
・だるさ、ぼーっとする感覚
おすすめの対策:
・利水作用のある食材(はと麦、山芋、豆類、小豆かぼちゃ)
・わかめ・きのこ類などで余分な水分を整える
・温かいスープやおかゆで内臓をケア
・軽いウォーキングや深呼吸、足湯などで「巡り」を促す
雨の日こそ、内側を整えるチャンスです。
【立夏に向けて】〜“整え”は土台になる〜
穀雨と土用が終わると、5月5日は「立夏(りっか)」。
暦の上では初夏の始まりです。
春の終わりには、気温の上昇や湿気の影響で
「朝はだるく、夜は眠れない」といった体のアンバランスが出やすくなります。
夏に向けた心と体の準備:
・苦味のある春野菜(ゴーヤ、春菊)で熱と湿を調整
・すいか、きゅうり、トマトなどで体の熱を冷ます
・外出時の暑さ対策+朝晩の温度差にも注意
・スケジュールに“余白”を残して心を整える
春に積み重ねた「整え」は、
目には見えないけれど、確かなあなたの「土台」になります。
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晴明〜春の土用〜穀雨 編
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