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最新の症例紹介健美堂での症例の一部をご紹介します。

【症例】40代女性/寝違え

2025.12.15

寝違えの症例

40代 女性 会社員

来院の経緯

来院日前日、ソファで寝落ちしてしまい、起床後より項部に痛みが出現。
前後屈および回旋動作が困難となり、特に右側に痛みを訴えて来院。
なお、普段から肩こりで悩んでおられた。

舌診

  • 舌色:紫紅舌
  • 舌苔:薄白苔
  • 舌形:大体正常範囲

所見

寝違えは、睡眠中に風寒が項背の経絡に侵入する場合、あるいは睡眠時の姿勢の悪さによって起こることが多い。
本症例では、舌診の所見より、熱盛による津虚を背景とした瘀血が考えられたため、風寒の侵入による寝違えは除外した。
以上より、瘀血と睡眠時の姿勢不良が原因と判断した。

脈診

右の気口脈および左の人迎脈の両方に特定の反応を認め、奇経八脈の反応が出ていると判断。
脈状は帯脈を表す反応であった。

施術方針

足臨泣を用いて駆瘀血と項肩部の疏通を図る。
また、帯脈と同治関係にある任脈を考慮し、列欠を用いて前後屈時の可動域制限の改善を図った。
なお、症状の出ている項背部には一切刺鍼は行わず、すべて手足のツボのみで施術を行った。

可動域評価

施術後、前後屈の可動域制限は消失。
右回旋時の詰まる感じが残存したため、落枕穴を追加で刺鍼。
再評価にて、右回旋時の詰まり感は消失に近い改善を認めた。

考察

寝違えは一見すると外邪(風寒)による急性症状に見えるが、本症例のように熱盛体質を背景とし、瘀血が関与しているケースも存在する。
特に、姿勢の悪さによって起こる寝違えでは、瘀血が関与しているケースが多い。
このような場合、局所への刺鍼は一時的な改善にとどまり、むしろ改善までに時間がかかることも少なくない。
舌診・脈診によって病因を見誤らず、経絡・奇経の反応に基づいて施術を組み立てることで、局所への刺鍼を行わずとも、短時間での可動域改善が可能となる。


参考情報

寝違えについての一般的な説明は、
日本整形外科学会の以下のページも参考になります。

▶ 日本整形外科学会|寝違え(外部サイト)

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